台湾の2020年上半期は新型コロナウイルスの感染症の流行により、 多くの業界で影響を受ける中、 今年1~7月の台湾における木材輸入は、 税関輸入統計のデータを見ると、一部に減少している品目があるものの、 全体的には昨年同期比で上昇している。 これは、今年上半期の国内住宅・建築市場が活発化に伴い、 建築・内装リフォーム需要が増加したことに起因する。
2020年1~7月の原木輸入量は261,418m3で、前年同時期比9.3%減となった。原木の輸入元は次表のとおり。
国・地域 | 輸入量(占有率) | 備考(樹種・用途等) |
---|---|---|
ニュージーランド | 78,257m3(29.9%) | 主な樹種はラジアタパインで、合板・LVL角材に加工される。 |
日本 | 52,666m3(20.2%) | 樹種は大部分がスギ(柳杉)で、加工してセメント型枠として使用される。 |
パプアニューギニア | 36,556m3(14.0%) | 樹種は熱帯広葉樹で、角材・板材・家具・内装リフォーム材として加工される。 |
マレーシア | 34,747m3(13.3%) | サバでの原木輸出一時停止の影響を受け輸入量が急減した。樹種はラワンや熱帯広葉樹で、板材・角材・家具・内装リフォーム材に加工される。 |
ソロモン諸島 | 26,981m3(10.3%) | 樹種は熱帯広葉樹で、板材・角材・家具・内装リフォーム材に加工される。 |
2020年1~7月の製材品輸入量は795,561m3で、前年同時期と比べて2%増となった。製材品の輸入元は次表のとおり。
国・地域 | 輸入量(占有率) | 備考(樹種・用途等) |
---|---|---|
ヨーロッパ | 304,414m3(38.3%) | 前年同時期に比べ72,306m3増加し、増加率は31.2%であった。主な樹種は雲杉・ツガ・チョウセンゴヨウ・オーク。 |
カナダ | 194,613m3(24.5%) | 前年同時期と比べ34,096m3減少し、減少率は14.9%であった。主な樹種はSPF・米松・ツガ。 |
オーストラリア | 65,092m3(8.2%) | 主な樹種はラジアタパイン。 |
中南米 | 46,387m3(5.8%) | 改装・家具に使用する広葉樹製材が多いが、その一部にはラジアタパインもみられる。 |
マレーシア | 45,546m3(5.7%) | 樹種はラワンが最も多く、内装リフォーム及び家具に使用される。 |
米国 | 42,163m3(5.3%) | 主な樹種はサザンイエローパイン・ツガ。 |
ニュージーランド | 39,179m3(4.9%) | 主な樹種はラジアタパイン。 |
インドシナ半島 | 30,894m3(3.9%) | 樹種は様々であるが改装・家具に使用する広葉樹製材が多い。一部でアガチスもみられる。 |