中国の国家統計局は1月17日、不動産開発を行う国内のすべての企業を対象に集計した2021年1~12月における不動産開発の投資実績と販売実績を発表した。その概要は以下のとおり。
不動産開発向けの2021年の投資額は、表1に示すとおり147,602億元(18円/元で換算すれば約265兆6,836億円)にのぼり、前年と比べて名目伸び率は4.4%となっている。うち、住宅投資は前年比6.4%増加の111,173億元(約200兆1,114億円)に達しており、不動産開発の投資額の75.3%を占める。また、地区別の不動産開発投資額は、表2のとおり。
表3に示すとおり、不動産企業による2021年の建築着工面積は、前年比5.2%増の975,387万m2にのぼる。うち、住宅着工は前年比5.3%増の690,319万m2に達しており、着工面積全体の70.8%を占める。
建築着工面積のうち、新規着工は前年比11.4%減の198,895万m2となった。うち、住宅、オフィスビル、商業ビルのいずれも減少し、それぞれ146,379万m2(前年比10.9%減)、5,224万m2(同20.9%減)、14,106万m2(同21.7%減)であった。
建築完工面積は前年比11.2%増の101,412万m2となっている。うち、住宅、オフィスビル、商業ビルのいずれも増加し、それぞれ73,016万m2(前年比10.8%増)、3,376万m2(同11.0%増)、8,718万m2(同1.1%増)であった。
販売向け建築物の2021年の販売実績は、179,433万m2となり、前年比1.9%増加している。住宅、オフィスビルはそれぞれ1.1%増の156,532万m2、1.2%増の3,375万m2となり、商業用ビルの販売面積は2.6%減の9,046万m2となっている(表4)。
また、販売面積を地区別にみると、表5に示すように、東部、中部の両地区は前年と比べて増加しているが、西部、東北の両地区は減少している。
なお、2021年12月末時点の未成約の販売向け建築物の面積は、51,023万m2で先月末と比べて858万m2多い。うち、販売待ちの住宅(22,761万m2)、オフィスビル(3,795万m2)、商業用ビルの面積(12,767万m2)は、前月末と比べてそれぞれ480万m2増、94万m2増、46万m2増となっている。