規模等に対する具体的な制限
▶ 公共施設等の木材利用推進マニュアル(改訂版/平成13年3月)
付録1:規模等に対する具体的な制限
学校を設計した場合を例に、規模等に対する具体的な制限
付録1:学校を設計した場合を例に、規模等に対する具体的な制限を紹介します。
a. 学校を設計した場合の例a. 学校を設計した場合の例
1.木造校舎の規模の制限
制限の内容 | 根拠 | |
階数 | ・平屋及び2階建ては建築可能。 | 法 別表第一 |
面積 | ・床面積が2000m2以上、3000m2以下のものは準耐火建築物とした場合建築可能。 ・床面積3000m2を超えるものは3000m2ごとに防火壁で区画することにより建築が可能。 ・準防火地域内にあっては、延べ床面積が500m2を超え1500m2以下のものは準耐火建築物とすることにより建築が可能。(延べ床面積500m2以下のものについては制限なし) | 法第21条、 法第27条第2項第1号 平成6年建設省告示第1059号 法第62条 |
高さ | 高さ13m又は軒の高さが9mを超えない建築物は建築が可能。ただし、一定の技術的基準に適合する建築物はこれを越える建築物も木造として建築が可能。) (一定の技術基準 令第129条の2の3、令第115条の2の2、令第46条第2項、昭和62年建設省告示第1898号) | 法第21条 |
2.屋根、外壁・軒裏についての制限
対象及び措置方法 | 根拠 | 屋根 | 根拠 | |
防火・ 準防火地域 | 全て 外壁、軒裏で延焼のおそれのある部分を不燃材料で造るかまたは覆う。(準防火地域) | 法第62条2項 | 不燃材料で造るか又は不燃材料で葺く | 法63条 |
法第22条に 定める地域 | 全て 外壁、軒裏で延焼のおそれのある部分を防火構造とする。 | 法第24条 令第108条 | 不燃材料で造るか又は不燃材料で葺く | 法第22条 |
その他の地域 | 延べ床面積が1000m2を超える木造建築の外壁及び軒裏で延焼のおそれのある部分を防火構造とする。 | 法第25条 | 不燃材料で造るか又は不燃材料で葺く | 法第25条 |
3.校舎の内装制
一般に較舎、体育館についての内装制はなく、木および木質建材を使用できるが、厨房、ボイラー室などの火気使用室については内装制限をうける(法第35条の2、令第128条の4、令第128条の4第4項)。また、地方自治体の条例による制限がある場合がある。
4.木造校舎の防火壁・隔壁・間仕切り壁(建築基準法第26条など)
ア.構造・規模に応じて一定面積以内に防火区画をしなければならない。
制限の内容 | 区画面積 | 根拠 | ||
準耐火建築物 | 階数が2で 延べ床面積≧2000m2 1500m2≧準防火地域の延べ床面積≧500m2 | 準耐火構造建築物(令第109条の3第2号または令第115条の2の2第1項第一号に適合するものを除く) | 500m2 | 令第112条 第2項 |
令第109条の3第2号または令第115条の2の2第2項第一号に適合する準耐火建築物 | 1000m2 | 令第112条 第3項 | ||
上記以外 | 1500m2 | 令第112条 第3項 | ||
11階以上の部分 | 内装制限 壁(床面からの高さが1.2mを超える部分)と 天井の内装仕上げ及び下地の材料 | 不燃材料 | 500m2 | 令第112条 第7項 |
不燃材料又は準不燃材料 | 200m2 | 令第112条 第6項 | ||
上記以外 | 100m2 | 令第112条 第5項 |
イ.区画面積の算定にあたっては、スプリンクラー等の自動消火設備を設けている部分の床面積の1/2を控除できる(令第112条第1項)。
ウ. 学校用に供する部分は他の用途に供する部分と防火区画する。
規模 | 区画の方法 | 根拠 |
3階以上の階を使用 2階の床面積≧2000m2 | 床・壁:耐火構造(一定の基準を満たす場合には準防火構造で可) 開口部:甲種防火戸 | 令第112条 第12項 |
上記以外 | 壁:耐火構造、準防火構造又は両面防火構造 開口部: 甲種又は乙種防火戸 | 令第112条 第13項 |