当記事は情報提供を目的に配信しています。そのため、本文中の法令関連の内容は仮訳になっていることにご留意ください。実際に当法令を利用される場合は原文をご参照ください。また、可読性を高めるため、本旨を損なわない程度に、箇条書き、改行等の編集を加えています。

韓国:不法木材の交易制限へ

1. 不法木材交易制限制度10月から導入へ

韓国山林庁は6月18日、「木材の持続的な利用に関する法律施行令・施行規則」の改正(2018.3.6)を受け、不法木材及び木材製品の交易を禁止する「不法木材交易制限制度」を2018年10月1日から施行すると発表した。そのポイントは以下のとおり。

○ 通関システムはどのように変わるのか?

-関税庁に税金のみを納入した既存の手続きとは違って木材輸入の際に山林庁長への輸入申告を義務付ける。

-また、韓国林業振興院に木材合法性の関係書類の検査を受けた後に輸入申告確認書を税関長に提出してから通関ができる。

○ 輸入申告の対象品目は?

-原木、製材品、防腐木材、難燃木材、集成材、合板、木材ペレット

○ 提出する関係書類は?

-原産国の法律によって発給された伐採許可書

-合法的に伐採した木材を証明する国際的に通用される書類(FSC、PEFCなど)

-韓国と原産国との両国合意に基づく相互認定する書類

-合法的に伐採されたことを証明できるその他の書類

2. 木材の持続的な利用に関する法律施行令(施行2018.10.1,大統領令第28691号、2018.3.6.一部改正)について

原産国で合法的に生産された木材または木材製品を輸入する場合は、山林庁長に輸入申告を行わなければならない。

山林庁長は「木材の持続的な利用に関する法律」が改正(法律第14657号、2017.3.21、公布、2018.10.1施行)されることに伴って、次の内容を定める。

【1】主要内容

(1)輸入申告を行うべき木材または木材製品(第18条の2新設)

木材の中で原木と木材製品の中で防腐木材、難燃木材、集成材、合板及び木材ペレットを輸入する場合は、山林庁長へ申告しなければならない。

(2)輸入申告の際の関係書類の検査機関(第18条の3新設)

「林業及び山村振興促進に関する法律」による韓国林業振興院と国内または原産国で木材収穫関係の法律を守って生産したことを証明する書類検査業務の遂行に必要な人力及び組織体系などを整えた公共機関または研究機関の中で山林庁長が指定して公示する機関が輸入申告の際に関係書類を検査するようにする。

(3)権限の委任(第32条第2項第1号の2新設)

山林庁長は国内または原産国で木材収穫関係の法律を守って生産されたことを証明できない木材または木材製品の対する販売停止・搬送または廃棄命令及びその命令書の発給に関する権限を地方山林庁長へ委任するようにする。

【2】制定・改正文(仮訳)

木材の持続的な利用に関する法律施行令を次の通りに一部改正する。

第18条の2及び第18条の3を次の通りに新設する。

第18条の2(輸入申告)

法第19条の2で「大統領令で定める木材または木材製品」とは原木または次の各号の一つに該当にする木材製品をいう。

① 製材品  ② 防腐木材  ③ 難燃木材  ④ 集成材  ⑤ 合板  ⑥ 木材ペレット

第18条の3(輸入検査など)
  1. 法第19条の3第1項の「大統領令で定める検査機関」とは次の各号の一つに該当する機関をいう。
  2. ① 韓国林業振興院

    ② 国内または原産国で木材収穫関係の法律を守って生産(以下は合法伐採)したことを証明する書類検査業務の遂行に必要な人力及び組織体系などを整えた次の機関の中で山林庁長が指定して公示する機関

     • 公共機関(「公共機関の運営に関する法律」第4条による公共機関をいう)

     • 研究機関

  3. 法第19条の3第3項による販売停止・搬送または廃棄命令の方法及び手続ぎなどの関する事項は第17条第3項から第5項までの規定を準用する。この場合は第17条第3項各号以外の部分のうち「安全性危害木材製品」は「合法伐採されてことを証明していない木材または木材製品として取り扱い」、「該当木材製品の生産者または輸入者は該当木材または木材製品の輸入業者」として判断する。

付則

この令は2018年10月1日から施行する。


3.木材の持続的な利用に関する法律施行規則(施行2018.10.1,農林畜産食品府令第308号、2018.3.6.一部改正)について

【1】改正理由及び主要内容

【2】制定・改正文(仮訳)

木材の持続的な利用に関する法律施行規則を次の通りに一部改正する。

第14条の2及び第14条の3を次の通りに新設する。

第14条の2(輸入申告など)
  1. 法第19条の2によって輸入申告を行う者は、別紙18号の2書式の輸入申告書に次の各号の書類を添付して、山林庁長へ提出しなければならない。
  2.  ①法第19条の第3第2項の各号に該当する関係書類(以下、関係書類という)

     ②商業送状

  3. 山林庁長は第1項による輸入申告を受理する場合は該当申告人に別紙第18号の3書式の輸入申告確認書を発給しなければならない。
  4. 山林庁長は第2項によって輸入申告確認書を発給する場合はその発給現況を該当申告人の主な事務所の所在地を管轄する特別自治市場・特別自治道知事または市長・郡長・区庁長に知らせなければならない。
  5. 第2項による輸入申告確認書の発給を受けた者が法第19条の3第1項によって申告が受理がされた場合は通関手続きが完了された日から30日内に検査結果の確認または違反事項に対する補完に関する書類を山林庁長へ提出しなければならない。この場合は輸入申告確認書の発給を受けた者は提出した書類に関して山林庁長から確認を受けるまで該当木材または木材製品を販売・流通してはならない。
第14条の3(輸入検査)
  1. 山林庁長は法第19条の3第1項・第14条の2第1項による輸入申告書の提出を受けた場合は法第18条の3第1項による検査機関に関係書類を検査することを通報しなければならない。
  2. 第1項による検査機関は関係書類が法第19条の3第2項各号のどちらの一つに該当することを確認し、その検査結果を山林庁長へ報告しなければならない。
  3. 山林庁長は第2項による確認のために必要な場合は関係書類を発給した国家または発給権限がある機関に真偽可否、正確性などの確認を求めることができる。
  4. 山林庁長は第2項による検査結果の関係書類が法第19条の3第2項のいずれの一つに該当しない場合はその結果を該当申告人、該当申告人の主な事務所の所在地を管轄する特別自治市場・特別自治道知事または市長・郡長・区庁長に知らせなければならない。

付則

この規則は2018年10月1日から施行する。


参考1:別紙「第18号の2」書式(仮訳)



参考2:別紙「第18号の3」書式(仮訳)