「森林、林産業の持続可能な発展に関する通達」
の概要(ベトナム)

2019年3月、ベトナム副首相Trịnh Đình Dũng名で「森林、林産業の持続可能な発展に関する通達」が施行され、これらの産業が抱えている諸課題への対応方針が示された。

これを受けて、林業、林産業に関する様々なセミナーや会議が、ホーチミンにおいて開催されており、この通達に関する議論が行われている。

通達の概要

木材および非木材林産物は、ベトナムでは重要な輸出品目であり、2010年から2018年の期間に年平均13%を超える高い成長率を維持している。2017年、加工産業輸出用の木材および非木材林産物の総輸出額は80億米ドルを超えた。特に、木材および木製品は、2016年と比較して10.2%増の76億6,000万米ドルに達し、2006〜2020年の森林開発戦略で設定された目標より3年早く目標を達成した。

2018年の林産物の輸出額は70億米ドルに達し、業界の貿易黒字の85%を占めている。ベトナムの木製品は120の国と地域に輸出されており、アジアでは2位、輸出高では世界5位で、世界の木材製品市場の6%を占めている。さらなる成長のためには、高品質の原材料の確保、認証された森林管理など、持続可能性を前提にした次のような課題の解決に取り組んでいく必要がある。

首相は、省庁、支部、地方自治体、および企業に対し、次の内容を適切に実施するよう通達する。

  1. 木材および加工産業の持続可能で効率的かつ近代的な開発。合法的な木材を使用し、高度な技術と近代的設備の整備。生産における環境基準の確保。
  2. ベトナムの木材および非木材林産物のブランド化を行い、ベトナムが木材および非木材林産物の生産、加工、輸出で世界有数の国になるように努める。
  3. 2019年の木材および非木材林産物の輸出高を110億米ドルにすることに努め、2020年までに130億米ドルを達成させる。さらに、2025年までに、180〜200億米ドルを達成させる。

農業農村開発省の役割

財務省の役割

産業貿易省の役割

計画投資省の役割

企業が農業と農村地域に投資することを奨励するメカニズムと 政策に関する事項及び中期資本の配分の検討を行う。