かつて台湾では、無垢材フローリングが好まれていましたが、価格とメンテナンスの費用が高いため、裕福層の家屋等での使用に限定され、今や占有率は最も低くなっています。
フローリングに使われる素材は、かつての無垢材から複合材、そして最近のテクノロジー材に至るまで、徐々に複合的なものに変わり、価格は低下傾向にあります。現在主流となっているSPC(Stone Plastic Composite)の市場成長速度から見ると、今後数年間は、ストーンプラスチックフローリングの占有率の上昇が見込まれます。
無垢材フローリングは、無垢材を裁ち切り、その後光沢仕上げと塗装を行います。無垢材のフローリングに使用されている主な樹種はチーク、シタン、レイランドヒノキなどの脂が多く含まれる堅木です。温度調節と質感の両方を備えており、良好な質感、温度調節、天然無毒、傷を修復しやすいことなどが長所です。一方、虫食い、湿気、不均一な木目、傷がつきやすい、定期的なメンテナンス、高価格などの短所も挙げられます。また、台湾の消費者は天然木材を好みますが、素材の不均一性を好みません。消費者は、色収差、異なる木目などがあると、製造業者に交換を要求することもしばしばあります。現在、無垢材フローリング人気は徐々に低下し、フローリングの中でも利用率は最も低くなっています。
一坪当たりの平均価格は6,000〜20,000元で、マーケットで最も高い価格となっており、廉価で購入できる複合材料が活発に発展し始めました。
エンジニアフローリングは、耐候性と無垢材の質感を備えているため、消費者から人気を得ています。湿気や変形の問題を克服するために多層複合材のスプリントで作られており、表面は厚さ0.5~1.0cmの無垢材でコーティングされています。大部分のスプリントは東南アジアまたは中国から輸入されています。
耐久性は無垢材フローリングほどはありませんが、ベニヤのコストは無垢材よりもはるかに安いため、価格と実用性の両立で、エンジニアフローリングは徐々に無垢材のフローリングに置き換わりました。
価格は無垢材のベニヤと床材の厚さによって幅があります。現在の材料価格は、一坪当たり約5,000~8,000元です。超砥粒製品の衝撃とマーケットの需要の影響を受け、シート幅は初期の9~15cmから18~20cmに広がりました。
ラミネートフローリングはヨーロッパとアメリカの床材の主流となっており、台湾では、主にヨーロッパから輸入されています。基材は、木材チップを含む高密度ボード(MDF、HDF)で、表面は、クラフト紙に印刷され、酸化アルミニウムでコーティングされています。これらの素材は、耐摩耗性が高く、メンテナンスが容易で、耐虫性があり、環境にも優しくなっています。ただし、耐湿性がなく、表面素材は印刷製品であるため、繰り返し使用するためには、改良の余地が残されています。現在の材料価格は3,000~6,000元に下がり、台湾のビジネススペースや子供、ペットを持つ家庭によって使用されることが多くなっています。
エンジニアラミネートフローリングは、ラミネートフローリングに似ており、基材には密着板を使用し、エンジニアフローリングのスプリントを「複合スプリント」に変更したものです。ヨーロッパから輸入されたラミネートフローリングとは異なり、ほとんどは東南アジアから輸入され、台湾の工場で処理されています。
耐摩耗性と耐湿性が優れており、敷設方法はエンジニアフローリングと同じで、価格競争力もあります。質感と手触りが無垢材ほど良くはありませんが、一坪の価格が2,500~5,000元と廉価です。
エンジニアラミネートフローリングは、ラミネートエンジニアフローリングとエンジニアフローリングの両者の利点を兼ね備えており、台湾では高い使用率を持つ素材になっています。
近年、急速に成長したSPCは、一般にストーンプラスチックフローリングの普及をもたらしました。ヨーロッパとアメリカでは硬質プラスチックフローリングとも呼ばれています。耐摩耗層、装飾層(カラーフィルム)、基材層等で構成され、接着とエンボス加工はホットプレスで施されています。
接着プロセスはホットプレスで行い、ホルムアルデヒドを含む接着剤は使用されません。ポリ塩化ビニルと石粉の混合物で作られたプラスチック材料であるため、防虫、防湿、防火などの機能が優れています。
SPCは米国によって資金が提供され、中国で生産されています。この2年間で急速に成長したフローリングの新しいトレンドといえます。
SPCが急速に成長した理由の1つは、技術移転です。成熟したラミネートフローリングの印刷技術を応用し、SPCを作成するときは、基材のみを変えて、表面材料をPVCに直接印刷します。
現場での工事での仕上げ程度への要求が高く、平坦度が高くなければ適用できないという短所があるものの、一坪の価格は1500~3000元とコストパフォーマンスが高く、市場でのシェアは急速に広がりつつあります。