インドの木質パネル産業の現況とアグロフォレストリー

インド合板・パネル産業連盟 FIPPI(Federation of Indian Plywood & Panel Industries)は、 コロナの打撃からパネル産業を救済し経済を再生させるため、アグロフォレストリー材の需要と残材(端材)の効果的な利用の増加につなげるべく、パネル製品の需要と生産の促進を政府に要請した。

  1. 製造品が、アグロフォレストリー産業に利益が得られるよう、森林ベースのセクターからアグロフォレストリーベースの産業に情報を提供すること。
  2. 家具、合板、MDF、パーティクルボードなどの特定の木材製品の輸入により、アグロフォレストリーを促進し、農民の収入が増加する。このため「インド内で自ら作ること(Make in India)」を促進するための制限を設けること。
  3. 法定義務や手続きを最短時間で完了することで、パネル製品の輸出を促進し、自国製の機械および技術を促進し、国際レベルの品質を満たすための試験サービスを促進すること。
  4. 国の自立のためにさまざまなリグノセルロース材料を使用して、より多くの製品とプロセスを開発するための研究開発と基盤試験を強化すること。


木材を基盤とするパネル産業は、アグロフォレストリーに従事する農民をはじめ、製造業の雇用労働者、住宅および家具製品の主な消費者である一般の人々まで、全体のチェーンの構築を奨励している。これは、農民に直接価値を創造し、大気汚染を回避し、伝統的な農業を行っている貧しい農民の収入を倍増させるためである。さらに、政府側では、生産の増加でより高い収入を得ることができ、輸入の減少によって外国為替を節約し、輸出の増加によって外国為替を獲得することができる。これにより、チェーンのすべての人や団体が利益を得ることができる。

アグロフォレストリー植林を拡大する戦略は、木材産業の持続可能で高品質な木材需要全体を満たすための解決策となる可能性がある。持続可能な生産性を回復することに加えて、高収量で短伐期のアグロフォレストリー植林は、植林木の現地加工を通じて大きな付加価値を生み出し、木材や木材ベースの製品輸入に伴う大量な外国為替の節約ができる。これにより、アグロフォレストリーはインドに革命的な効果をもたらし、Win-Winの状況につながる可能性を秘めている。