台湾の木材輸入量(2021年1~7月)

2021年上半期において、台湾は依然として新型コロナウイルス影響を受け、多くの業界が経営不振に悩まされたが、木材市場では建設市場の好景気と世界経済の回復により、一部の品目ではかえって成長が見られ、今年1~7月の木材製品の輸入は増加傾向を見せた。



1・原木

2021年1~7月の原木輸入量は222,316 m3であり、昨年同期比で15.0%の減少となった。

以上の5カ国から輸入されたものが、原木輸入量全体の約9割を占めた。

2・製材品

2021年1~7月の製材品輸入量は890,916 m3であり、昨年同期比で12%の増加となった。

3・合板

2021年1~7月の合板輸入量は358,112 m3であり、昨年同期比で2.1%の減少となった。合板輸入量にはLVL角材が約36,000 m3含まれており、主に中国から輸入されたラジアータパイン、ポプラ等であり、マレーシア、インドネシア等から輸入されたラワン、熱帯雑木材のLVLも少量含まれていた。

4・ブロックボード

2021年1~7月のブロックボード輸入量は1,965 m3であり、昨年同期比で44.5%の増加となった。輸入量の99%以上は中国からのものである。ブロックボードは国内製品が主であり、市場における輸入製品の占める割合は低い。

5・単板

2021年1~7月の単板輸入量は119,980 m3であり、昨年同期比で9.4%の減少となった。主にコロナ禍の影響を受け、産地における生産量と海運や交通が阻害されたためである。

6・ランバーコア

2021年1~7月のランバーコア輸入量は210,097 m3であり、昨年同期比で4.2%の減少となった。輸入されたランバーコアの大部分はインドネシアからのものであり、輸入量は200,351 m3で全体の95.4%を占め、主にマラッカンギンネム材である。

ランバーコアの輸入数量に基づく推定によると、1~7月のブロックボードの生産量は275,400 m3以上に達し、台湾ブロックボード市場の大多数(約99.3%)を占めると見込まれる。

7・パーティクルボード

2021年1~7月のパーティクルボード輸入量は272,493 m3であり、昨年同期比で27%の増加となった。主な要因は、輸出の増加と国内建設市場の好況の恩恵を受け、家具および室内装飾の需要が増加したことによるものである。

8・ファイバーボード

2021年1~7月のファイバーボード輸入量は107,629 m3であり、昨年同期比で23.9%の増加となった。パーティクルボードと同様に、輸出市場の伸長と国内家具および室内装飾需要の成長の恩恵を受けたことが主な要因であった。国別状況(主な輸入元)は次のとおり。

今年度の見通し

2021年上半期において、台湾の木材市場も新型コロナウイルスの影響を免れなかったものの、全体として見れば、他の多くの国内産業に比べて好調であったと言える。 主な要因は、世界的にワクチン接種率が増加し、経済が回復、さらには国内建設市場においても、台湾企業および外資系企業の台湾における購入と投資が、主に、製材、パーティクルボード、ファイバーボード等の木材製品の需給量を支え、顕著な成長をもたらしたことによるものである。今年度全体の見通しについても、比較的好調と予想される。