韓国の戦略別の目標及び政策方向━ 第2次木材利用総合計画(2020~2024年)━

韓国の木材産業の生産高は42兆WON規模(2015年経済総調査結果)となり成長しているにもかかわらず、木材自給率は15%程度にとどまっている。現在、国産木材利用の拡大政策が必要な段階となっており、価格競争力が低い国産木材に高付加価値を加えるとともに木材市場の再編が必要とされている。このため、政府は、持続的な木材生産と木材産業の振興を図るため木材市場の拡大を牽引すべく、第2次木材利用総合計画(2020~2024年)を策定した。当計画における「戦略別の目標及び政策の方向」の概要は次のとおり。

持続的な木材生産

●戦略目標

政策内容目標(2018年 → 2024年)
国産材の自給率15.2% → 22.4%
経済林団地の林道施設の拡大5.03m/ha → 9.7m/ha
林業機械装備(木材生産)の活用率68.5% → 83.0%

●政策方向

現在改善目標(2024年)
木材生産量中心の政策需要基盤の質的な木材生産
収穫基盤による機械装備の普及多機能な装備の普及

消費者中心の木材流通及び利用拡大

●戦略目標

政策内容目標(2019年 → 2024年)
木材製品の販売量817万m3 → 940万m3
木材生産業の稼働率59.7% → 70.0%

●政策方向

現在改善目標(2024年)
木材供給中心の政策消費者向けの木材流通の拡大
正確な木材情報の提供木材情報の共有プラットフォーム構築・運営

木材産業の支援及び競争力の強化

●戦略目標

政策内容目標(2018年 → 2024年)
木材産業規模の拡大42兆WON → 45兆WON
森林バイオマス生産量467万トン → 885万トン

●政策方向

現在改善目標(2024年)
木材製品の需要中心高品質・多様な製品の生産
木材産業体に対する個別支援圏域別の木材産業団地に対する支援
木材品質制度の定着木材品質管理による消費者への信頼構築

日常生活の中で木材文化の拡大

●戦略目標

政策内容目標(2018年 → 2024年)
国民1人当たり木材利用量0.6m3 → 2024年1.0m3
木材文化指数56.8点 → 67.0点

●政策方向

現在改善目標(2024年)
国民に対する木材認識の改善木材素材のブレンド化
民間部門の木材教育木材教育専門家の養成と教育

木材産業の人力養成及び技術開発

●戦略目標

政策内容目標(2018年 → 2024年)
木材専門人力(木構造技術者、木材等級評価者、木材教育専門家)の養成449人 → 1,300人
実用技術開発及び産業化の指数189.7 → 284.6

※木構造技術者(木構造施工技術者・木構造管理技術者):木造建築の安全性、品質向上及び木構造の技術開発を行う

 ‐木構造施工技術者:木構造物の設置、木造建築の施工及び資材管理を担う

 ‐木構造管理技術者:木構造物の設置・管理、木造建築の施工・管理及び資材管理を担う

※木材等級評価者:木材製品の規格・品質検査、木材製品の品質向上、消費者の保護活動を行う

※木材教育専門家:木材教育の拡大のための木材利用に関する認識改善及び木材消費を促進する



●政策方向

現在改善目標(2024年)
人力養成に集中人力養成を仕事と連携
学・研中心R&D産業体の需要基盤R&D