木材利用相談Q&A 100
住宅 - 構法に関する利用相談
Q22 | 木造軸組工法は2×4工法やプレハブ工法とどこが違うのですか? |
木造軸組工法は柱、梁などの軸材料を組み立てて建物の構造を作ります。ツーバイフォー工法は断面の小さいディメンションランバーと構造用合板などの面材で造ったパネルで建物が出来ています。プレハブ工法は工場生産の部材を現場では組み立てるだけで建物が完成する工法です。 1)第一の相違点は、家を支えるいわゆる躯体構造を造る材料の種類や工法が異なっていることです。木造軸組工法は建物を支える構造が、柱、梁、土台、小屋組みから出来ていて、柱や梁などの棒状の材料を組み合わせて立体に構成しています。棒状の木材がそれぞれの場所で重量や力を受けとめる構造です。 2)第二に、設計自由度つまり施主の希望にどの程度応えることが出来るかが異なります。木造軸組工法は歴史の中で培われてきた柱、梁を使う技術を用いて建設するため最も設計自由度が高く、増改築も容易に行うことが出来ます。ただし、極端な間取りや安易な増改築は建物の耐震性を低下させるので行ってはなりません。 3)これら2工法と異なり、プレハブ工法は、工場生産を前提とした特殊な工法であり、メーカーごとに使用材料、構造、施工方法などを定め、これに従い建築される住宅の安全性などに関し建設大臣の認定を受けなければなりません。従って前2工法は施主の希望に従った設計の家を造ることが許されますが、プレハブ工法では、あらかじめ建設大臣の認定を受けた範囲でしか設計、建築が出来ず、また増改築も認定の範囲内でしか行うことが出来ません。 4)第三に、建築施工を行うことが出来る人の制約が異なります。木造軸組工法は在来工法とも呼ばれるように昔からの伝統的な技術によるので、誰でも施工できる工法です。それに引き替えツーバイフォー工法は比較的最近アメリカ・カナダから導入された技術なので、この技術を研修した施工責任者のみが監督して、その工法基準に準拠して施工することが義務付けられています。プレハブ工法では認定を受けた当該プレハブメーカーのみが責任を持ち建設することが出来るだけです。 |