木材利用相談Q&A 100
住宅 - 構法に関する利用相談
Q26 | 信頼できる大工、工務店を見分ける方法はありますか? |
確かな工事をして貰った知人からその大工・工務店を紹介して貰うケースが最も多いでしょう。目当ての大工・工務店の工事現場を自分の目で見て判断することもできます。信頼できる設計者の紹介や性能保証住宅登録機構に登録された大工・工務店から選ぶのは公式機関の推薦のようなものです。 1)大工・工務店を選ぶ施主にとって選択条件の第一は手抜き工事などしない信頼できる大工・工務店であることの確認です。そこで新築した知人などから紹介されるケースが大変多いようです。新築の予定のある人は努めて周囲の新築者の情報に注意をして準備しましょう。 素人が自ら判断するときは現在施工中の現場を二・三カ所案内してもらい、よく整頓されて仕事手順も良く職人も適度に忙しく、現場責任者が来客にきちんと対応するようであれば、仕事も几帳面にやってくれると信頼しても良いでしょう。 2)見積もりの内訳でも大工・工務店の性格が分かります。見積もり合わせをした工事費は総床面積から余り差のない金額になりますが、各工事別で見積額を比べると、どの工事部門が得手か不得手であるかが分かります。年間数棟建設規模の大工・工務店では木工事以外の工事職人を常時雇用しておくことが出来ず、自分の工期の都合に合った時期に施工させるためコスト高になり、木工事費を圧縮せざるを得なくなります。他工事費の部分が普通より安く、反対に木工事費に全て乗せかけて、この部分が高くなっているような場合は、構造体工事などが本当にどの程度の工事となるのか心配になります。見積もり内容を詳細に見ること、その内容を確かめることなどが信頼できる大工・工務店選びの前提になります。 3)設計事務所に設計・施工管理を任せた場合には、その設計事務所が推薦する業者に任せるのも良いと思います。この場合は、見積もりに必要な図面、材料表などが整備されているはずですから、これを提示して何社かの見積もり合わせを設計者の協力を得て行うことも良い選択をする方法になります。ただし、この場合はそもそもの設計者に施主の生活信条や考え方の共鳴できる人を得ないと失敗することがあります。 4)建てた家の後々までのメンテナンスなども考えると、建築地に近い業者を選ぶのも一つの考え方です。業者も自社の近所にクレームの起きている工事を抱えることは名誉なことではなく、営業にも差し支えるでしょうから、確実な工事になると思われます。 5)これらの心配を除くために適切な水準で施工された住宅に保証を付ける公式な組織として「(財)性能保証住宅登録機構」があります。この組織にはこの事業に協力する信頼できる大工・工務店が審査を受けて登録されていますので、最初からこの機構に登録した大工・工務店から選べば良いでしょう。 |