木材の種類と特性

メンゲリスは、ケンパスと同じ属の樹木です。マレー半島、スマトラ、フィリピン、ボルネオ等に分布しています。熱帯アジアでは、最も樹高が高くなることでよく知られております。その高さは75ｍにも達します。飛行機で、森林の上を飛ぶと、ひときわ高く聳えていることでこのことがわかります。

木材

心材と辺材の色の差ははっきりとしています。前者は赤褐色で、時間の経過と共に褐色が濃くなっていきます。この木材の特徴でもあり、欠点でもあるのが、大きな丸太の横断面に同心円状の、材内師部が出てくることです（写真）。この組織は元来、樹皮ですので、乾燥すると、木材とは違った収縮を示します。そのため、木材との境界で、大きく裂けたり、割れたりしますので、利用の際には、歩留まりが大変小さくなります。柔組織による淡色の細い筋が放射断面にみられます。リップルマークがあります。木理は交錯し、肌目は粗です。木材は重硬で、気乾比重は0.80－0.86です。耐久性はあまり高いとはいえません。加工は容易とはいえませんが、仕上がると美しいです。

用途

強さが必要な用途に用いられます。重構造物や保存薬剤処理をして枕木などに用いられます。家具、内装、パネルなどにも使われています。日本では、主として、パレット用材として使われています。

木材特性表